「英検®4級を受けることにしたけど、何から始めればいいの?」
「次の試験まで3か月。それで間に合うのかな」
5級のあとに4級を考え始めた保護者さんが、最初に迷うのはここではないでしょうか。
ぼくなりの答えを先にお伝えすると、「3か月で4級」という大きな目標を、そのまま子どもに渡さないことです。
3か月を4つの時期に分け、時期を1週間に分け、1週間を1日の量に分ける。
そうすると、お子さんが今日やることは「単語を12語くらいと、問題を5問」くらいの大きさになります。
もうひとつのポイントは、順番です。
4級の試験には、5級と同じ形の問題と、4級で新しく加わる問題があります。5級と同じ形のものから始めて、新しいものは後半に回す。これが、4級ならではの組み立て方です。
ぼく自身は、英検の単語アプリ「小学生からの英検®単語」を作っている側の人間で、英語の先生ではありません。
この記事では、協会の公式の情報をもとに、3か月の準備を1日の量まで落とす進め方を、ひとつの例としてまとめます。
まず、4級の試験の形を知っておく
勉強の順番を決めるには、何が出るのかを先に知っておく必要があります。
協会の試験内容のページで、4級の問題の並びを確かめておきます。

英検4級の一次試験は、リーディング(35分)とリスニング(約30分)の2つで、合わせて7つの大問、65問です。面接の二次試験はありません。
ただ、「話すテストがまったくない」わけではありません。4級には約4分のスピーキングテストもあって、こちらは受けても受けなくてもかまいません(任意)。英文を音読して、その内容などについての質問に録音で答える形です。
こちらは4級の合否には関わらず、スピーキングテストだけで別に合否が出ます。この記事の3か月の組み立ては、級の合否が決まる一次試験に向けたものです。
| 技能 | 大問 | 問題数 | 5級にもある形か |
|---|---|---|---|
| リーディング | 1. 短文の語句空所補充 | 15問 | ある |
| 2. 会話文の文空所補充 | 5問 | ある | |
| 3. 日本文付き短文の語句整序 | 5問 | ある | |
| 4. 長文の内容一致選択 | 10問 | 4級で新しく加わる | |
| リスニング | 第1部 会話の応答文選択 | 10問 | ある |
| 第2部 会話の内容一致選択 | 10問 | ある(5級は5問) | |
| 第3部 文の内容一致選択 | 10問 | 4級で新しく加わる |
(「5級にもある形か」の列は、協会の4級と5級の試験内容のページを並べて、ぼくが付けたものです)
5級との違いは、2つの大問に集まっている
こうして並べると、5級からの変化がどこにあるのかが、はっきりします。
5級のリーディングは大問1〜3の25問だけでした。4級では、そこに掲示・案内、Eメール(手紙文)、説明文を読む「長文の内容一致選択」が10問加わります。
リスニングでは、5級の最後にあった「イラストの内容一致選択」がなくなり、かわりに物語文や説明文を聞いて答える「文の内容一致選択」が入ります。
逆にいえば、7つの大問のうち5つは、お子さんが5級で一度見たことのある形なんです。
ここを知っているかどうかで、3か月の使い方が変わってきます。
合格の目安は「技能ごとに6割くらい」
もうひとつ、ゴールの高さも確かめておきます。

合格に必要な正答数は、公式には示されていません。手がかりになるのは、協会が例として載せている過去の結果です。
2016年度第1回の一次試験では、2級以下の級について「各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格されています」と書かれています。
満点を取る準備は要りません。
リーディングとリスニングのそれぞれで6割くらい。3か月の最後に、そこに手が届いていればいい、という高さです。
「3か月で4級」を、そのまま子どもに渡さない
では、なぜ3か月をそのまま目標にしないほうがいいのか。
「3か月後の試験に向けてがんばろうね」と言われても、子どもは今日、何をすればいいのかがわかりません。
これは、大人でも同じではないでしょうか。
山登りでも、頂上だけを見上げて歩くより、「次は〇合目」という看板を目指して歩くほうが、足は前に出ますよね。
目標は、小さく刻むほど、次の一歩が見えやすくなる。
子どもの英検の準備でも、それは変わらないと思います。
(大きな目標を1回分の量に分けて続ける話は、ぼくのもう一つのブログ「あすとろサイコロ」でも、自分のランニングを例に書いています)

英検は、回と回の間が4か月前後
ちなみに、「3か月」という長さには理由があります。
英検(従来型)は、年度の中で第1回〜第3回の3回あります。2026年度は、一次試験が5月、9月〜10月、そして2027年1月に予定されています(会場の種類によって日にちが違います)。

つまり、5級に合格して次の回で4級を受けるなら、準備に使えるのはだいたい4か月前後です(2026年度なら、第1回から第2回までが4か月あまり、第2回から第3回までが4か月弱)。この記事では、そこから少し短めにとって、3か月(12週)で組んでみます。
申し込みの締め切りは試験日よりかなり前なので、受ける回を決めたら、早めに公式の日程を確かめておいてください。
3か月を4つの時期に分ける
ここからが、具体的な進め方です。
12週を、次の4つに分けます。
| 時期 | 週 | やること | 過去問 |
|---|---|---|---|
| 現在地を知る | 1週目 | 過去問を1回分、時間を気にせず解いて、大問ごとに正解数を見る | 1回目 |
| 第1期:5級と同じ形 | 2〜5週目 | 4級の単語を始める。リーディングの大問1〜3と、リスニングの第1部・第2部 | |
| 第2期:4級で新しい形 | 6〜9週目 | 単語を続ける。長文の内容一致選択と、リスニングの第3部 | 2回目(大問ごとにばらして使う) |
| 仕上げ | 10〜12週目 | 本番と同じ時間で通して解く。間違えたところと、覚えていない単語の見直し | 3回目 |
過去問は「3回分」を、3つの役目に分ける
協会の4級のページには、過去1年分(3回分)の過去問が、問題冊子・リスニング原稿・解答・リスニングの音声と一緒に載っています。

3回分しかないので、なんとなく解いてしまうと、仕上げの時期に使うものがなくなってしまいます。
そこで、3回分にそれぞれ役目を持たせます。
- 1回目(1週目):今の位置を知るため。時間は気にしない
- 2回目(第2期):長文やリスニング第3部の練習に、大問ごとにばらして使う
- 3回目(仕上げ):本番と同じ時間で、通して解く
1回目で見たいのは、合計の点数ではありません。
7つの大問それぞれで、何問できたかです。5級と同じ形の大問がもうよくできているなら第1期は短めに、新しい大問がまったく手つかずなら第2期を長めに、と時期の長さを調整できます。
(過去問を解いたあとの見直し方は、こちらの記事でも書いていますので、よろしければご覧ください)
第1期は「知っている形」で、4級の単語に慣れる
第1期は、5級で見たことのある大問1〜3と、リスニングの第1部・第2部です。
問題の形はもう知っているので、お子さんがつまずくとしたら、ほとんどは単語や表現のほうです。
だから第1期は、問題の形を練習するというより、4級の単語や表現が、知っている形の中でどう出てくるかに慣れる時期です。
(4級の単語の顔ぶれと覚え方は、こちらの記事で書いていますので、よろしければご覧ください)
第2期は、新しい2つの大問だけに絞る
第2期は、4級で新しく加わった「長文の内容一致選択」と、リスニングの「文の内容一致選択」に時間を回します。
どちらも、5級よりひとまとまりの英文が長くなる問題です。
ひとつの英文を、1日1題。量としては少なく見えますが、新しい形に慣れるには、毎日少しずつのほうが向いていると思います。
第1期で単語が増えているぶん、長い英文の中にも「知っている言葉」が見つかりやすくなっているはずです。
仕上げは、通しで1回、見直しを長めに
最後の3週間で、残しておいた過去問の3回目を、リーディング35分、リスニング約30分の本番と同じ時間で解きます。
解いたあとは、技能ごとに6割に届いているかを見て、届いていないほうの大問に戻ります。
この時期は、新しい単語を増やすより、「まだ覚えていない単語」を減らすほうに時間を使います。
1日の量に落とすと、こうなる
4つの時期が決まったら、最後に1日の量です。
単語は「1日12語くらい」
ぼくのアプリでは、過去5年間の本試験を分析して、4級の単語を484語選んでいます。これは協会の公式の数ではなく、ひとつの目安です。
この484語を、第1期と第2期の8週間で一通り終えるとします。
平日の5日だけで進めるなら、8週間で40日。
484語を40日で割ると、1日12語くらいです。
「4級の単語を全部」と考えると気が遠くなりますが、12語なら、夕ごはんの前に終わるくらいの量ではないでしょうか。
1週間の例(第1期)
第1期の1週間を、表にしてみます。問題は、手元の問題集などから大問ごとに選んでください。
| 曜日 | 単語 | 問題 |
|---|---|---|
| 月 | 4級の新しい単語 12語くらい | 大問1(短文の語句空所補充)を5問 |
| 火 | 4級の新しい単語 12語くらい | 大問1を5問 |
| 水 | 4級の新しい単語 12語くらい | 大問2(会話文の文空所補充)を5問 |
| 木 | 4級の新しい単語 12語くらい | 大問3(語句整序)を5問 |
| 金 | 4級の新しい単語 12語くらい | リスニング第1部を5問 |
| 土 | その週に覚えられなかった単語だけ | リスニング第2部を5問 |
| 日 | お休み | お休み |
第2期は、この「問題」の欄を、長文1題とリスニング第3部に入れ替えるだけです。
「1日」を小さくしておく理由
この表を見て、「これだけ?」と思われたかもしれません。
でも、1日の量は、お子さんが学校や習い事で疲れている日でもこなせる大きさにしておくほうが、3か月は続きやすいんです。
大事なのは、1日にたくさんやることより、12週のあいだ、ほぼ毎日続くことです。
余裕のある日に多めにやるのはかまいませんが、次の日の量はそのままにしておく。1日分を大きくしてしまうと、疲れた日にそれがこなせず、そこから止まってしまいやすいからです。
もちろん、この表はひとつの例です。お子さんの学年や、5級からどのくらい間が空いたかによって、ちょうどいい量は違います。まわりの子と比べず、お子さんのペースに合わせて、数字を動かしてみてください。
(親子で計画を立てるときのコツは、こちらの記事でも書いていますので、よろしければご覧ください)
予定どおりに進まなかったときは
3か月もあれば、予定どおりにいかない週も出てきます。よくあるつまずきを2つ挙げておきます。
1週間まるごと止まってしまった
風邪をひいた、行事が重なった。そういう週は、必ずあります。
そのときに、止まった1週間分を次の週に足してしまうと、1日の量がいきなり倍になります。
それよりは、単語の数を1日2〜3語ずつ増やすか、仕上げの時期を少し削るほうが、ペースを崩さずにすみます。
それでも追いつかないなら、受ける回を1つ後ろにずらすのも、立派な選択です。
1回目の過去問が、思ったよりできなかった
1週目の過去問は、まだ何も準備していない状態で解くものです。
できなくて当たり前ですし、むしろ、どの大問から手をつければいいかを教えてくれる地図になります。
点数をお子さんと一緒に落ち込むより、「どの大問が一番のびしろがありそう?」と、次の一歩を一緒に探してあげてください。
毎日の単語の量を、アプリで決めておく
1日12語くらい、と決めても、毎日どの単語をやるのか、どれがまだ覚えられていないのかを、紙で管理し続けるのは、意外と手間がかかりますよね。
ぼくが作った「小学生からの英検®単語」では、出題数を選ぶ画面で、1日に取り組む量を調整できます。覚えていない単語は自動で分けておけるので、土曜日の「覚えられなかった単語だけ」の復習も、そこから進められます。
全単語にふりがな・例文・ネイティブ音声が付いていて、英検の本試験と同じ形の穴埋め問題で、覚えた単語を確かめることもできます。
このアプリは、今後の開発を続けていくために、安価でのご購入をお願いしています。それ以外に、アプリを使っている間に課金が発生することは一切ありません。
また、煩わしい広告も、面倒なログインも、ユーザーデータの収集も一切ないので、お子さんの一人学習にも安心してお使いいただけます。
おかげさまで、月間ランキング1位(App Store「9〜11歳向け有料アプリ」部門)をいただきました。
よろしければ、使ってみてもらえるとうれしいです。
まとめ
(参考:日本英語検定協会の公式サイト「4級」「4級 試験内容」「5級 試験内容」「英検CSEスコアでの合否判定方法について」「試験日程」、小学生からの英検®単語「特徴」。2026年11月6日確認。試験の形や日程は変わることがあるので、受ける前に公式サイトで最新の情報をご確認ください)
何かのお役に立てれば幸いです。
- 英検®4級の一次試験は、リーディング35分・リスニング約30分で、7つの大問・65問(2026年11月時点)
- 7つの大問のうち5つは、5級にもある形。4級で新しく加わるのは「長文の内容一致選択」(10問)と、リスニングの「文の内容一致選択」(10問)
- 合格の目安は、協会の説明では各技能6割程度(2016年度第1回の例)。満点の準備は要らない
- 「3か月で4級」をそのまま渡さず、4つの時期 → 1週間 → 1日の量に分ける
- 英検(従来型)は年度に3回。回と回の間は4か月前後(この記事では少し短めに3か月で組む)
- 4級には任意のスピーキングテスト(約4分)もある。4級の合否には関わらず、別に合否が出る
- 順番は「現在地を知る(1週目)→ 5級と同じ形(2〜5週目)→ 4級で新しい形(6〜9週目)→ 仕上げ(10〜12週目)」
- 協会のサイトの過去問3回分は、「現在地を知る」「ばらして練習」「本番と同じ時間で通し」に1回ずつ使う
- 単語は、アプリの4級484語を8週間・平日40日で割ると1日12語くらい(ぼくの計算で、公式の数ではない)
- 1日の量は、疲れた日でもこなせる大きさに。止まった週は、量を倍にせず、少しずつ戻す
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